• 異世界ファンタジー

第十四回【世界観設定】魔物の危険度

読者の皆様、作者の皆様、ごきげんよう!
『自由のアリア』トップオタ兼作者のカラノニジです!

さてさて、前回はアニュラス大陸を跋扈する『魔物』について語らせていただきました。

魔石を残すのが魔物。
残さないのが動物。

魔素だまりからポップし、死ねば光となって霧散し、また世界を巡って次の魔物の種になる。

……という、ファンタジーの皮を被った無限地獄システムでしたね!

そして今回は、その魔物に設定されている『危険度ランク』について語っていこうと思います!

作中でも、DだのCだの、+だの-だのと出てくるアレです!

まあ、言ってしまえば、ファンタジー作品ではお馴染みのありがちなランク設定なのですが……。

こちらでも、改めて解説しておきましょう!

この世界における魔物の危険度ランクとは。

ズバリ!

その魔物が暴れた場合、周囲にどれだけの被害を及ぼすかを、冒険者ギルドが設定したものです!

……フワッとしていますね。

はい。

基準がフワッとしています。

ですが、このフワッとした基準こそが、現場で扱うためには大事だったりします。

魔物のランク。
それは単純な戦闘力だけを示すものではありません。

冒険者ギルドが、長年の犠牲と統計の上に築き上げてきた、実用重視の危険度指標なのです。

等級は、FからSまでの七段階。

そこに、+と-を加えた三段階評価が入ります。

つまり、

F-、F、F+。
E-、E、E+。
D-、D、D+。

……というように、最終的には合計二十一段階の危険度ランクが存在するわけですね!

では、ざっくり見ていきましょう。

◇Fランク

いわゆる害獣レベル。

単体であれば、武器さえ持っていれば一般人でも処理できる程度です。

畑を荒らす。
家畜を襲う。
噛まれると普通に痛い。

そのくらい。

危険度ランクたったの『F』か……ゴミめ……。

などと油断していると、普通に怪我をします。

でも、まあ、まだ人間社会の手に負える範囲ですね。

◇Eランク

ここからが、いわゆる「魔物」の領域です。

戦闘の心得がない一般人が相手をすれば、大怪我をする危険があります。

武器を持った村人が数人で囲めば何とかなる場合もありますが、油断は禁物。

「あ、これ普通の獣じゃないな」と感じ始めるラインです。

◇Dランク

ここで危険度が一気に跳ね上がります。

一般人では、まず対処不可能。

冒険者であっても、一瞬の油断で命を失う危険があります。

低ランク冒険者にとっては、まさに生死の境目。

一匹なら何とかなる。
でも、複数出たら普通に死ぬ。

そんな現実味のある危険域です。

ここまでは、まだ「日常」の範囲内。

辺境の村や街道で発生しうる、身近な脅威と言えるでしょう。

ですが、ここから先は世界が変わります。

◇Cランク

Cランクからは、個人の力だけで対処するのが難しくなります。

基本的には、冒険者パーティでの連携が前提。

前衛が抑え、後衛が援護し、斥候が状況を見て、治癒役が命綱を握る。

そういった役割分担がなければ、まともに戦えない相手です。

作中で言えば、アリアちゃんたちが「普通に命のやり取り」をしているラインですね。

◇Bランク

ここまで来ると、もはや怪物です。

熟練の冒険者パーティが入念な準備を行う。
あるいは、複数のパーティが合同で討伐にあたる。

そのくらいの危険度になります。

一度暴れれば、街規模で被害が出る可能性もある。

単に「強い」というより、存在そのものが地域の脅威です。

◇Aランク

Aランク以上は、もはや冒険者の手には余ります。

軍隊が出動し、都市そのものが存亡を賭けて対応するレベル。

討伐ではなく、災害対策。

倒せるかどうかではなく、どれだけ被害を抑えられるかが問題になってくる領域です。

◇Sランク

そしてSランク。

ここまで来ると、歴史書の中でしかお目にかかりたくない国家規模の厄災です。

国が傾く。
地図が変わる。
後世の教科書に載る。

そういうやつです。

……会いたくないですね!!

さて。

ここで大事なのは、この危険度ランクが、魔物の単純な戦闘力だけで決まるわけではないという点です。

魔物そのものの強さ。
凶暴性。
繁殖力。
群れを作るかどうか。
毒や病を撒き散らすかどうか。
逃げ足の速さ。
出現場所。
周辺産業への被害。

そういった要素を総合して、ギルドが危険度を査定します。

つまり、同じ強さの魔物でも、森の奥に一匹だけいるのと、街道沿いに群れで出るのとでは、危険度が変わるわけです。

たとえば、一章ボスの〈鐵喰い〉くん。

実際の戦闘能力だけで言えば、おおよそC+程度です。

硬さだけで見れば、Bランク相当の評価を受けてもおかしくありませんが、攻撃性能や機動力まで含めると、純粋な戦闘力としてはC+前後。

では、なぜあの個体がB-相当と査定されたのか。

理由は、戦闘力以外の部分にあります。

〈鐵喰い〉は、黒鉄を喰らう魔物です。

放置すれば、ファルメルの黒鉄産業そのものに被害が出る。

さらに、出現場所がブラックロックマウンテン周辺だったことも大きい。

つまり〈鐵喰い〉くんは、

「強いからB-」

ではなく、

「放置した場合の被害がデカいからB-」

だったわけです。

迷惑度が高い!!

また、アイスウルフのように群れを形成する魔物もいます。

一匹一匹はそこまで高ランクでなくとも、群れになることで危険度が跳ね上がる。

そのため、群隊型の魔物は「単体での等級」と「群れでの等級」が別に評価される場合もあります。

一匹ならD。
群れならC。
大群ならB。

みたいなことが起きるわけですね。


つまり、魔物の危険度ランクとは、単なる強さランキングではありません。

冒険者ギルドが、

「こいつが暴れたら、どれだけ人が死ぬか」
「どれだけ街や村に被害が出るか」
「どれだけ早く対処しなければならないか」

を判断するための、血と犠牲で作られた実用指標なのです。

アリアちゃんたちは、日々そんな怪物たちと渡り合っているわけですね。

しかも、相手がCだから楽勝!
B-だから絶対無理!

……というほど、現場は単純ではありません。

地形。相性。装備。情報。準備。
仲間との連携。
そして、その日の体調と運。

それらすべてが噛み合って、ようやく生き残れる。

この作品は所謂俺TUEEE系ではないので、アリアちゃんたちがSランクだのAランクだのに出会ってしまえば普通に死にます。

冒険者とは、自由で華やかな職業に見えて、実際にはギルドが積み上げた危険度表と、自分の命を天秤にかけ続ける仕事なのです!


この設定を知ってから本編を読み返すと、作中でさらっと出てくる「Cランク」や「B-相当」という言葉が、ただの記号ではなく、ギルド職員たちが過去の犠牲から弾き出した警告に見えてくるかもしれません。

それでは皆様、引き続き『自由のアリア』をよろしくお願いいたします!

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する