「あなたもまた、」を含む小説

　前世の記憶を持つ少年リュードは、暗殺一家の一人息子だ。六歳になった彼が依頼先で出会ったのは、前世のとある物語の当て馬ヒーローかつラスボスであった、オルバート・ギアシュヴィール。…

目が醒めると、窓の外は火の海になっていた。 テレビは電波を受信せず、ラジオはほとんど機能しない。 悪夢のような異常な世界に、あなたを連れて行きましょう。

強がりながら、笑いながら、 本当はずっと泣いていた。 あの日の痛みも、あの言葉も、 いまではもう、やっと―― わたしを生き返らせてくれるものになった。

「君の願いが叶うといいね」 バレエスタジオに通う中学生・瑠奈。 バレエが自分の唯一の拠り所と考え練習に励んでいたが、コンクールの出場を諦めるように母親から言われてしまう。 そん…

※上町晴加名義で投稿していた作品の再投稿です。 何も起こらない人生はない。だから何気ない日々をあなたといたい。

親を知らないコナは祖父母の家で虐げられて育った。 高校を卒業し、家を出ててもなく東京へ行く。 そこで女装の男性、枝折（しおり）に出会った。 枝折の店で一生懸命に働くコナはいろんな…

”お肉枕”、それは人の形・感触の枕。 ただの枕ではありません。触れた瞬間、まるで誰かの柔らかい二の腕を抱きしめているかのような心地よさが広がります。寝る前のひとときに、抱き心地の…

　　ふと、振り返ればいろんな人が、雪女として生まれた私の人生の隣にいました。 　私は何時も沢山貰ってばかりで、一体どれだけのものを返せていたかはわからないけど。 　あの人たち…

人の手が届かない山奥に暮らす一人の老人、シュピ。 彼はある日、一匹のオオカミの赤ん坊と出会う。 そのオオカミをヤウルと名付け、共に生きてきたシュピ。 だが彼は、自らの死期を案じ…

　こちらの作品は書き直しております。ガラッと変わる九話以降から読んで頂いても良いですし、お手数おかけしますが最初から読み直して頂いても良いかと思います。どうぞよろしくお願いします…

清水樹（しみず いつき）は、息子が生まれてすぐに最愛の妻を病で亡くした。 妻はよく「樹くんは泣き虫さんですねー」と笑っていたように、彼は人として弱く、世間一般から見れば情けない男…

馬立　茉依は中世のヨーロッパの舞踏会で婚約破棄を告げられる夢を見て目が覚めた。 愛犬と散歩中、歩行者信号が青に変わったのを確認してから渡り始めると、車が目前に迫って来て―――― …

クセが強すぎて、最初は敬遠していた――。 だが、ある日目にしたひとつの台詞が、私の価値観を変えた。 「覚悟」とは何か。「誇り」とは何か。 波紋、スタンド、そして魂の進化――…

【５分で読書短編小説コンテスト　応募作品】 「いっしょにいこう」 トキ色の空の下。 主人公は急いで帰路についていく。 薄暗い小道。 閑散とした無人駅。 背中に感じる不気…

　大概は夢を見てそれは悪夢である。 昨日見た夢はどんな風だったか…そうだみんな死に絶えてしまったのだ。一人一人死んで消えて私1人。街中に怪物が闊歩し叫び声が聞こえて、私は耳を塞ぎ…

「時よ、止まれ」 ――その一言で、あらゆる理を捻じ曲げる。 《時の旅団》の若きギルドマスター、トウヤは、最強の〝時の調律師〟として、仲間と共に平和を享受していた。 しかし、…

「この日はあなたの特別な日になるよ。」 占い師から予言を受けた葵。予言されたのは、およそ一週間後の12月12日。果たして、本当に特別な日になるのだろうか…。

世界のどこにでも繋がり、どこにも存在しないところにそれは静かに灯っている。 隠り世の片隅で、支配人・時任灯弥が客人を迎える。 迷い込むのは、悩める者も、野心に燃える者も、何も望ま…

この作品は第4回「G’sこえけん」音声化短編コンテストに応募しているものです。 あらすじ 旅に疲れた青年(あなた)が迷い込んだのは、不思議な「涙雨」が降る街の路地裏に佇む、小さ…