概要
感受性を調整した二匹が、最後に手放したもの。
耳が良すぎて苦しいウサギは“霧の粉”で世界を薄くし、傲慢なオオカミは“文字の眼鏡”で他者の痛みが見えすぎる世界へ。楽すぎる世界とうるさすぎる世界の間で、二匹が選ぶのは道具ではなく「生き方の練習」だった。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!本音が聞こえるウサギと、正論で孤独なオオカミ。不器用な二人の物語
相手の言葉の裏にある「本音」や感情まで聞こえすぎてしまい、人と接することに疲れ果てて立ちすくむウサギのミミ。一方、常に「正しいこと」を主張し、勝つべきところで勝ってきただけなのに、家族に「あなたは話を聞かない」と去られ孤独になってしまったオオカミのグラ。
本作は、そんな対照的で生きづらさを抱えた
不器用な二匹が織りなす、優しくて少し切ない異世界ファンタジーです。
言葉の「建前と本音」のちぐはぐさに傷ついてしまうミミの繊細な心理描写や、自分の正しさがなぜ人を遠ざけてしまったのかを飲み込みきれないグラの孤独感が、童話のような温かい筆致で丁寧に描かれています。
タイトルにある「霧…続きを読む