相手の言葉の裏にある「本音」や感情まで聞こえすぎてしまい、人と接することに疲れ果てて立ちすくむウサギのミミ。一方、常に「正しいこと」を主張し、勝つべきところで勝ってきただけなのに、家族に「あなたは話を聞かない」と去られ孤独になってしまったオオカミのグラ。
本作は、そんな対照的で生きづらさを抱えた
不器用な二匹が織りなす、優しくて少し切ない異世界ファンタジーです。
言葉の「建前と本音」のちぐはぐさに傷ついてしまうミミの繊細な心理描写や、自分の正しさがなぜ人を遠ざけてしまったのかを飲み込みきれないグラの孤独感が、童話のような温かい筆致で丁寧に描かれています。
タイトルにある「霧の粉」と「文字の眼鏡」が、彼らの抱える痛みにどう関わっていくのか。異なる傷を持つ二匹がどのように出会い、どう変わっていくのかが非常に気になる、心温まるおすすめの作品です!