概要
捨てた〝本音〟は、あなたを救うとは限らない。
都内、山手線の某駅。
駅ナカの片隅に、案内板には載っていない場所がある。
――〝 0番線の落としもの匣(ばこ)〟
一見すると、流行りのカプセルトイが並ぶ、どこにでもある専門店。
けれど、雨の日。
〝本音〟を抱えきれなくなった人間を前に、年齢不詳の謎めいた店主と、古びた真鍮製の匣が姿を現す。
「準備は、よろしいですか?」
差し出された銀色のコインを投入し、ハンドルを回すと――
カプセルの中から現れるのは、回し主が捨てたはずの〝本音〟を象った小さなぬいぐるみ。
泣きたかった。
助けて欲しかった。
本当は、愛されたかった。
カプセルの中で形を成した〝自分自身〟が、声を持たぬまま語りかける。
――あなたは、捨てたはずの〝本音〟を
迎えに行く勇気がありますか?
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