幼い人魚の視点で描かれる日常と恋が素朴で無邪気な物語として進んでいきます。読み心地は軽やか。最初は絵本のような可愛らしさが前面に出ています。一方で、読み進めるうちに、その可愛らしさだけでは片づけられない余韻も残ります。人魚の無垢さゆえに見えていないもの、語られない部分にこそ、この物語の核があるように感じました。違和感の正体は、読む人の胸の中で育っていくものなのかもしれません。ただ、末っ子人魚ちゃんが可愛い事だけは確かです。
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