ありきたりな表現になってしまいますが、あまりにも残酷で、あまりにも優しい。
「最強の兄」……その意味が知りたくて気がつくと読み進めていました。
魔法という「心」の力がすべてを決める世界で、魔法を持たぬ少年が受け入れたものは。
最強なのにどこか脆い彼をそうたらしめたものは何なのか。
「ニイサン」の物語にたどり着いたとき、余りに壮絶ながら、どこか、読者と兄さんを隔てていた扉の鍵が解けたような、血の温かさを感じます。
彼はもう、かつての「兄さん」としては笑えない。そんな同じものを背負って、物語に没頭できます。
圧倒的な絶望の先にある、
最高にクールな「反撃」の予感に魂が震えます。
魔法が全てを支配する世界で、唯一魔法を使えないクロガネ。
しかし、彼こそがこの世界最強だった!
辺境の村で弟たちに囲まれ、幸せな日々を送るクロガネ。
彼は使えて当たり前の魔法が使えないながらも、弟のショータから見れば最強の兄だった。
料理が得意で、村の酒場でも見たことのない甘いお菓子も作れる。
薬も扱え、熱を出したときも一晩で治してくれた。
屋根や畑の柵の補修も、兄がすれば大人たちが舌を巻くほど立派になる。
狩りだって村一番!
そんな兄がいずれ、魔王を倒し、そしてさらに主神まで倒してしまう。
伝説となるお兄ちゃんの物語、皆様もぜひご一読を!
八話まで読んでのレビューとなります。