概要
死んだ彼が言えなかった「合言葉」を、今の君が口にした。
「一分でも一秒でも、君を一人にしたら、それは僕の遅刻なんだ」 幼い頃、寂しがり屋の私を守るために、彼が作ってくれた二人だけの合言葉――『遅くなってごめん』。 だが、彼は中学の卒業式の日、その言葉を告げる前に事故で逝ってしまった。 それから二十年。三十五歳になり、絶望の淵に立っていた私の前に現れたのは、十九歳の新人社員・菖人だった。 顔も年齢も違う彼が、涙を流して私を抱きしめる。 「遅くなってごめん。迎えに来たよ」 死さえも超えた、二十年分の大遅刻。今、止まっていた愛が動き出す。
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