概要
小さな国の月面みたいな荒地で……。空っぽだった私が満たされていく――
7年つきあった彼に振られ、会社もクビになった小早川手毬。28歳。深夜、スマホの地図を眺めながら、彼女は衝動的に決める。「誰も知らない国に、ひとりで行きたい」
たどり着いたのは、太平洋に浮かぶ世界で3番目に小さい国、ナウル共和国。リン鉱石の採掘で荒れ果て、月面のような尖った岩が地平線まで続く島。かつて世界一裕福だったこの国は、今、何もない。
元教師のリタ、漁師のマヌ、公務員のカイ。
彼らとの出会いが、手毬の心を少しずつ溶かしていく。
「失うことは、終わりじゃない」「何もないことは、何でもあるということ」――荒れた土地で交わされる言葉が、空っぽになった手毬の胸に染みていく。
伝統舞踊を踊り、採掘跡地を歩き、元彼からのペンダントを土に埋める。
「ナウルは、何もない島だった。だ
たどり着いたのは、太平洋に浮かぶ世界で3番目に小さい国、ナウル共和国。リン鉱石の採掘で荒れ果て、月面のような尖った岩が地平線まで続く島。かつて世界一裕福だったこの国は、今、何もない。
元教師のリタ、漁師のマヌ、公務員のカイ。
彼らとの出会いが、手毬の心を少しずつ溶かしていく。
「失うことは、終わりじゃない」「何もないことは、何でもあるということ」――荒れた土地で交わされる言葉が、空っぽになった手毬の胸に染みていく。
伝統舞踊を踊り、採掘跡地を歩き、元彼からのペンダントを土に埋める。
「ナウルは、何もない島だった。だ
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