間違っている人に「あなたは間違っている」と述べることの難しさ。


 うちの会社は正しいことを述べると「怒った」とみなされるらしい。

 間違っている人をたしなめると「圧力をかけた」とみなされるらしい。

 それらを認めないと「ヒステリー」と判定されるらしい。

 正しさを共有することの難しさを説いた短編。



 相手の気持ちになってみようだとか、アンガーマネジメントだとか、心理的安全性を保つことが重要になっている現代にふさわしい一作。

 心理的安全性とは「誤りを許容し、自発的に気兼ねなく行動しやすくする」という目的で用いられるものだが、
 その実現において最も邪魔になるのは「正しさ」なのではないかと思っている。

 正しさだけでは、バーバルだけでは世間はまわらない。
 世間は数式ではないのだから。

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