理の魔法使い

世界を変える力は、決して祝福だけをもたらすとは限らない。

それでも彼女は、見て見ぬふりをすることができなかった。
それが正義であれ、悪であれ、この世の律に干渉すれば、
その代償が、いつかこの世の歪みに変わっていくと知っていたとしても。

干ばつに雨を、荒れた大地に実りを。
人々を救うために魔法を使い続けた旅の魔導士は、
いつしか“実りの女神”と呼ばれるようになる。

だが、魔法とは本当に人を救う力なのか。
力で理を書き換えることは、世界を正しい方向へ導いているのか。

※ゲームシナリオを描いているのですが、世界観を固めたくてエピソード０的な感じで仲間の一人の過去話を書いています。将来、話が変わるかもしれませんがご容赦ください。