最後の数行で景色が一変する。「友人から聞いた話」の本当の意味に唸った!

冒頭の「友人の話」という注意書きに惹き込まれ、不思議な再会の物語として読み進めました。
淡々とした、けれど温かみのある亡き友との会話。

「切符」というガジェットや、死後の事務的な手続きの描写が妙にリアルで面白いな……と思っていたら。

ラストで明かされる「語り手」の正体に、「あっ」と声を上げそうになりました。

今、この話を語っているのは誰なのか。
これは創作なのか、それとも本当にあった「同僚の話」なのか。

その境目をあえて曖昧にする構成が、この不思議な物語の余韻を何倍にも深めていると感じます。

「怖くない怖い話」。とても素敵な読書体験でした。