ゲームだとついやっちゃうんだよ。序盤から無駄にレベル上げちゃうっていう

 こういうこと、RPGの世界ではたまにやっちゃうことあるなあ、と読んでいて思わされました。

 主人公のレウスくん。彼は冒険者ギルドに入りたいと願い、「入団試験」を受けることになります。
 先輩であるレイアと一緒に「ドラゴンの卵を傷つけずに運ぶ」ということを実行しようとする。
 
 だが、難易度が高すぎる。何度も何度も失敗し、苦労を重ねます。
 
 ギルドに入るための試験なんて、本当は「チュートリアル」程度のもののはず。つまりは初期のレベルでクリアできないとおかしいということに。

 そんな「何かを間違っている」試験を諦めずにこなす中で、レウスくんにはある変化が。

 RPGなんかをプレイしていると、たまに「ストーリーを進行させずにレベル上げを好きなだけ行える作品」なんかと出くわします。
 つまり、序盤の段階でラスボスを倒せるくらいの強さになれてしまうものもザラにあるという。

 もしも、「序盤のダンジョンをクリアするための難易度が理不尽に高かったら?」という疑問。そこでプレイヤーがゲームを投げなかったら、一体何をやるか。

 その答えが、この作品の中で行われたようなことなのかもしれません。

 本末転倒、ではあるのだけど、RPG好きとしては「あるある」とも思える感覚。レウスくんのとぼけたキャラとも相まって、とても楽しかったです。