傘の内側に……

その傘も、あるいはその雨も、一つの怨念めいた何かだったのやもしれません。


男は本屋から家に帰るときに、激しい雨にあってしまいました。


しかし傘を持たぬ男。

悪いと思いながらも、他人の傘を奪う決断をいたします。

男の体は大きいので、大きい傘を拝借し、家に帰る頃には道路は雨で川のようになっておりました。





そして、嫌に重たい傘に、見上げると傘の内側には…… ……









某掲示板の禍話に通じる部分もあれば、オールドスタイルなホラーの要素もあり、

ちゃんとゾワワできます。


ご一読を。