もうすでにあるものに気づくのはいつだろう。瑞々しく繊細な青春の一コマ

ぷらいまる。とひらがなで書かれたタイトルがとても似合う、瑞々しく繊細な青春の一コマです。
運動部で活躍する男二人と女一人の仲良し三人組なんて、いかにも爽やかで眩しく見えてしまうのですが、そういう外側じゃないところをこのお話ではむしろ書かれていて、その揺れ動く心の柔らかさがなんとも初々しいです。
彼らの日常でのちょっとした事件や、何気ないひとことの可笑しみや、涙ぐみそうな瞬間などが、独特の空気感を持つ味わいのある文章で流れていきます。仲良しの関係の中で、もうすでにある「プライマル」なものに気づくのはいつなのでしょうか。それはぜひ読んでお確かめください。