レベル1だと侮るなかれ

 ある大学で同じ学部の男五人が肝試しをすることになる。
 肝試しをする理由は、その五人の中で、神澤というすごいびびりなやつがいるからだそうだ。

 神澤は怪談のさわりを聞いただけでも逃げ出すようなやつで、もちろん彼は行くのを嫌がるのだが、主人公たちは無理矢理に心霊スポットの霊園まで連れていく。
 普段モテまくっている神澤に嫉妬していた主人公たちは彼がおびえる姿に溜飲を、下げるのだが、その後、車内で次々に心霊現象が起きる。
 レベル1の肝試しだと侮っていた彼らは恐怖することになる……。

 結局、最後まで読んでも多くのことが謎に包まれている。
 しかし、それがとても怖い。
 いったいあれはなんだったのか、想像しただけでゾワッとする。
 今はまだ知らない。でも知ってしまったらどうなるのか……。
 未知の事象への恐怖、それがこの作品ではうまく表現されていました。おすすめです。

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