死神、旅に出る。

茶色いバッタが生まれる理由。それは、枯れ草が多かったり、仲間が少ない環境だったりすると、稀にこのようなバッタが生まれるらしい。

しかしその個体は緑色の中に擬態などするはずなく、外敵である鳥に狙われやすくなる。


主人公ミハは、そんな茶色いバッタにございます。

彼女がいると、鳥に位置を知られやすくなるために「死神」と呼ばれ、
仲間たちから差別と陰惨ないじめを受けておりました。

肌の色で受ける迫害。胸が痛みます。


やがて彼女は、どうして自分の肌の色が茶色いのか疑問に思ようになるのは自然なことなのでしょう。



先ほども申した通り、茶色いバッタが生まれる理由は、緑の草が減り、枯れ草が増えたから。
このバッタたちのコロニーは、草が枯れ始め範囲が狭まっているのでした。



彼女は、父親の言葉を思い出します。

「誰にでも、生まれてきた理由があるんだよ」


この言葉を胸に、肌の色で虐げられ続けた彼女がとったある意外な決意とは……?






勇敢な一匹のバッタにあなたもきっと心を打たれます。


ご一読を。