ただただ、ポムを飼いたくなります。
- ★★★ Excellent!!!
その日、主人公が拾ったのは、なんと形容したらいいのか?
不可思議な毛玉にございました。
大きさはテニスボール。私のイメージだと、まっくろくろすけ みたいなことですかね?
こいつが「ニイ」となくものでして。
世間に揉まれ、恋人と別れ、
心が疲れ切っていた主人公は、その毛玉を拾って帰り、「ポム」と名を与えるのでした……。
基本、ポムはなんでも美味しそうに食べます。
そして、ここがなんとも不可思議なのですが……
人間のストレスを吸い取ってくれるのだそうです。ポムは。
まあ実際に、猫を撫でる。犬を撫でる。こう言う行為は、人間に幸せ効果を与えると言われております。
これもそれかしら?
しかし、それはまるで、精神安定剤の如く効き目があるのです。なんと言ったって、満員電車すら気にならない。恋人との別れも気にならない。
ああ!! 欲しい!! ポムが欲しい!!
……この世の中に、ポムを求める人間は如何程いるでしょうな。
そして主人公はポムに全てを許していきます。
ポムは、周りに幸せをばら撒きながら、大きくなっていきました。
……
私はね、個人的にこの「ぽむ」は、人間に与えられた心のロキソニンなんじゃないかと、そう思ってるんですよ。
最終的には、とんでもないことになりますが。
もういいよ。全部飲み込んじゃってくれよ。ポム。
かわいいしかない幸せの詰まった五千文字。
ぜひ、ご一読を。