美里は仕事帰り、不思議な生物を見つける。
真っ白でふわふわした毛玉みたいなヤツ。
それは「ニィ」と鳴いて、美里に「ポム」と名付けられた。
なんでも食べてすくすく育つ。かわいい。
が──‼︎‼︎
いやあ、「ホラー」のタグを完全に見落としていました。
怖い、怖すぎる……!(笑)
最初は──なにこの子、なんてかわいいんでしょう! この毛玉欲しい! 癒されたい!
とか思っていましたが、最後まで読んで、画面の中の存在でよかったと心から思いました。
……いや、画面の中だけの存在でもありませんね。
え、この「ポム」が何モノか?
えっと……ぜひ、確かめてみてください。
ほのぼのから恐怖への急転直下、ぜひ味わってみてくださいな。
……おや? なにか においがしますね。
ああ、陽だまりのにおいです……!
本作の主人公・美里は仕事に疲れ、彼氏にフラれ、心身ともに疲弊しておりました。
そこに現れた一匹の白い毛玉。
明日の天気は雨らしい……ならば、とお持ち帰りを選択した美里。
家に到着し、猫用の餌を与えると、この生き物から可愛らしい咀嚼音が!
その音をとって『ポム』と命名された毛玉は、その後、美里の癒しの存在になります。
そしてすくすくと成長するのですが、どうもその速度がおかしな様子で……。
もしも仕事帰り、手のひらサイズの白い毛玉のような生き物を発見するとしたら……。
おまけにその生き物からはふんわりと陽だまりの匂いがして、「ニィ」と小さく鳴くとしたら……お持ち帰りするしかないでしょう!
美里の境遇には、心から共感するばかりでした。
私もまた、この可愛い生き物を手放す勇気を持てません。
それがどんな結果を招こうとも……!
最高に可愛くて、とても怖いオチが待つすばらしい物語でした!
是非ともご一読を!!!
その正体が明かされた時、思わず「うわぁ」と声が漏れました。
幸せなもふもふ、と聞けばかわいらしいもののようですが、現実を知ってしまってからはもはや「そういうもの」としかその存在を見ることができません。
そこからはどんどんと「うわ、うわ」という声が漏れます。
続きを読むのも、最初から読み始めるのも、「うわ」が伴います。
当人目線の世界と第三者の世界、その境界線が明確になることで初めて、本作の恐ろしい深淵の部分をまざまざと見せつけられました。
幸せを求めて「ポム」と暮らすか、それとも……?
とりあえず皆さんは、未知の存在が道に落ちていても、気軽に拾ったりしないようにお気を付けください。
その日、主人公が拾ったのは、なんと形容したらいいのか?
不可思議な毛玉にございました。
大きさはテニスボール。私のイメージだと、まっくろくろすけ みたいなことですかね?
こいつが「ニイ」となくものでして。
世間に揉まれ、恋人と別れ、
心が疲れ切っていた主人公は、その毛玉を拾って帰り、「ポム」と名を与えるのでした……。
基本、ポムはなんでも美味しそうに食べます。
そして、ここがなんとも不可思議なのですが……
人間のストレスを吸い取ってくれるのだそうです。ポムは。
まあ実際に、猫を撫でる。犬を撫でる。こう言う行為は、人間に幸せ効果を与えると言われております。
これもそれかしら?
しかし、それはまるで、精神安定剤の如く効き目があるのです。なんと言ったって、満員電車すら気にならない。恋人との別れも気にならない。
ああ!! 欲しい!! ポムが欲しい!!
……この世の中に、ポムを求める人間は如何程いるでしょうな。
そして主人公はポムに全てを許していきます。
ポムは、周りに幸せをばら撒きながら、大きくなっていきました。
……
私はね、個人的にこの「ぽむ」は、人間に与えられた心のロキソニンなんじゃないかと、そう思ってるんですよ。
最終的には、とんでもないことになりますが。
もういいよ。全部飲み込んじゃってくれよ。ポム。
かわいいしかない幸せの詰まった五千文字。
ぜひ、ご一読を。