痩せこけた良心

歯痒かった主人公の環境。
良心に従い嫌われまいと前に進んでも、曲解していくクラスメイトや先生。

思春期に育まれる豊かさからは程遠く、良心に従ってまっすぐでいようとしても疎まれる。

何を信じて前に進めばいいかわからない、そんな時に出会うボロボロの【彼】が、無償の良心に従った【彼】の行動が、主人公のその後の人生に深く突き刺し、変えていく。

一生の思い出になるような出会いとは、環境ではなくて、どんな豊かさを持ってしても手にはいらない、痩せこけた小さな良心なのかもしれません。

わずかな良心がすべてを変えてくれることを、このお話で教えてくれました。



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