対話は終わらない。

終わってから、タイトルの意味がわかる。
そのような物語にございました。


現実にあるものなのに、そうは感じられない。違和感を感じる。
信号機が三つ目の化け物に見え、
自動車が鉄の塊に見える。

ここはどうやら、夢の中のようです。


主人公は、こうした現実と虚構のセパレートエリアとでもいえばいいのでしょうか?
夢の中で、必ず同じ人物との対話に迫られます。

やってくるのはいつも、「うそべつきかげ」
なんていう変な名前の男。



彼は主人公と対話を望みますが、主人公はどうしても彼のことを許容できません。

その会話は、まるで星の王子さまのようにも感じます。



この二人の対話が意味するものとは……。


そして今日も夢を見て、嫌いなあいつとの対話が始まる……。











コンプレックスを持たない人間は少ないでしょうなあ。
逆に、なさそうに見える人を見ても、どうにも薄っぺらくて「ああはなりたくないよなあ」なんて思ってしまう自分もいます。

嫌いなあいつとの対話。

そして、それが終わるときは来るのか?

哲学的な物語にございます。




ご一読を。








































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