SFと落語の見事な融和

 SF的な話が落語と見事に合わさっていて、きょうたんさせられました。

 絶対に遅れるなと言われていた朝礼。
 しかし主人公はいつもより一時間早く家を出たのに、凍った道で滑って転んだり、電車が雪で遅れたり、改札が混んでたりして、結局、遅刻してしまう。

 そんな不運な主人公が歩いている時に、声をかける者がいた。

 それは易者だった。
 主人公がいい客になるという占いが出て、声をかけたらしいが、主人公は彼を怪しく感じる。
 そんな主人公に易者は占いが当たったら金を払いに来ればいいという。
 それを聞いて主人公は占いをしてもらうことにするが、易者は自動占卜装置という珍妙なものを使って占いをしだした。

 うさんくさいと感じた主人公だけど、なんとその占いが当たってしまい、それからは頻繁に占ってもらうようになる……んですが……まあ、何かありそうな気がしましたよ、ええ。

 この先が気になる方は是非読んでみてください。きれいにオチがついていて感嘆することになると思うので。

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