汚いぞ堀゜田ー

幸いなことに、私はまだなったことがありません。
ただ、この世の終わりのような地獄めいた痛みだということだけはよく聞き及んでいます。
ネット上に出回っている写真でその「石」を見たことがありますが、何というか、どうしても人体を痛めつけてやろうという悪辣なる「意志」を感じる形をしているのですよね。
ここまでくると、もはや人体の神秘です。
いやはや、なりたくはないものですねぇ……。

さて、そんな忌むべき「石」ですが、なっちゃったものはしょうがありません。
激痛が伴うことを承知で、出すしかありません。
自然にぽろっと出ればそれで万々歳ではありますが、こういうものはなかなか出てきません。
そんな中、患者たちの間でまことしやかに噂される一種の都市伝説を試す運びとなるのですが……。

耐えがたき痛みを耐える際に駆け巡る怒涛の雑念が見事で、哀愁が漂いながらもどうしても笑えて仕方がありません。
ですが、どうにも共感もできてしまいます。
皆さんもきっと本作を読んだとき、奇妙な共感を覚えることでしょう。
是非、その共感を感じてみてください。