奇怪にして変則的。死神と少年が奏でた、静かで奇妙な変奏曲。

人の死が黒い靄として知覚出来る少年が、その靄に導かれるようにして子どもの姿をした死神に出逢うことで、長い長い変奏曲が開演されます。

黒い靄に怯えていた少年は、死神の「陸斗」と友達になり、死を管理するがわの世界に足を踏み入れます。

死のルールを作り、理不尽でランダムな死を平等にもたらす。

それが、死神の仕事であり存在意義。

あどけない陸斗の姿も相まって、死神を応援したくなる不思議……

しかし、そこは変奏曲ホラー。

死神の作った死のルールに感付き、それを回避しようとするもの、利用しようとするもの、肝試し的に楽しもうとするものなど……

理不尽な死を前にした人間側の反応が描かれていきます。

黒い靄と死神が見える少年「修くん」も、子どものままでいられるわけもなく、黒い靄に怯えなくて済むからと、陸斗のことを全肯定し続けられるわけもなく……

見える人
見えない人々
そして死神

三者の視点と思惑が交錯しながら、楽曲は複雑怪奇な旋律を奏でていきます。

変奏曲の名に相応しい異端的ホラーミステリー!

オススメです!

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