「値段を付けられた聖女」

  • ★★★ Excellent!!!

溺愛ロマンスの始まりでありながら、第1話は徹底して「売られる側」の視点に寄り添って描かれています。
甘さよりも先に来るのは、鎖の重さと値段を付けられる屈辱。

聖女という肩書き、没落貴族という立場、噂付きの公爵――
状況説明が自然に織り込まれ、世界観が一話で明確に立ち上がります。

そしてラストの競りの逆転。
この先、誰に救われ、どう愛されるのかを確かめたくなる導入でした。