好きな人の事なら、不格好でも好きになるものよぉ

うーん、自分もいろいろ逃げたり妥協したりが人生の中に多かっただけに、主人公に共感を覚えてしまいます。

頑張った人の成功談は輝かしいですし、持て囃される美談となりますが、諦めたり、投げ出したりした人の「その後」のお話は、大体哀れな結末として描かれがちです。
でも結構多くの人が、後者側の選択肢を取ったりするんじゃないでしょうか。
誰もが挑戦的で前のめりな性格なわけじゃないですからね。
相対的に前者の人たちよりも格好悪く見えてしまうかもしれませんが、それでも人生は続いていきます。
そして、そんな不格好な人生でも、大切でかけがえのない宝物だと言ってくれる人がいるわけです。

これは、生前は大泥棒だったことが発覚したチロちゃんの「宝物」が今を生きる主人公を優しく肯定し、不格好なもの・不完全なものを愛せるようになる、心温まるお話です。
是非お目通しいただき、温まるものを感じ取ってください。