間違ってても恥ずかしくても、この場に出せた時点できっと違う。

この感情とこの勢いは、何が何でも肯定しなければならないと思いました。
失礼を承知で言えば、勢いが強すぎてミスが目立つ、かなり粗削りな文章です。
ですが、だからこそ、感情の暴流が、やり場のなさ故に苦悩し、行き場を求めて文章に迸っているのが、バチバチに感じられるのです。

年齢が近しい成功者を目にしたことへの焦燥感。
実際に何者かになりたくて踏み出した第一歩への不安。
現実を知って自信を粉々に粉砕される絶望感。
そして、善意を装い無自覚でプライドを切り裂いてきたことへの殺意。

しかし、それでも自分を否定するわけにはいかないのです。
それはすなわち、筆を折るということになってしまうのですから。

同じ境遇の人はごまんといるからこそ、是非ともそんな人たちに読んでほしい作品です。

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