二人を繋いだ「嘘」が二人を分かつ
- ★★★ Excellent!!!
個人的にこういう展開が大好きなので凄く刺さりました。
手紙、嘘と真、不倫疑惑のきっかけとなった持ち物。不遜な皇女が真剣に向き合ったたった一人の相手の命が、他でもない皇女自身の行動によって脅かされる。助けたくても虚言癖があると有名だったせいで、潔白を叫べば叫ぶほど周囲は疑惑を信じてしまう皮肉とやるせなさ。
終盤にかけてそれらが怒涛のように押し寄せてきて一気に読んでしまいました。あっという間に読み終わったはずなのに、何時間も読書をしていたような余韻に浸れる本作、おすすめです。