概要
レベルアップ補正なし。
転生ボーナスなし。
ざまぁ展開もなし。
老眼、息切れ、痛風(尿酸値)だけインフレ中。
冒険者としては致命的な“三重奏”を抱えた中年パーティが、石化が進む少女ミラを救うため、《老齢の塔》に挑む。
そこは、一定年齢以上の者にしか入口が開かない“中年専用ダンジョン”。
かつて“巨人の城壁”と呼ばれた盾役オットー、痴呆の進んだ父を介護してきた老眼魔導士エドガー、そして今日も息切れしている剣士ダリウス。
「もう若くはない」。
だからこそ、引き際も怖さも、誰より知っている。
それでも——いや、だからこそ——まだ終わりたくない。
平均年齢四十オーバーの中年三人と一人の少女が、“若さ頼みの冒険譚”にガチ中年の現実を叩きつける。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!冒険者の老い、その笑いとリアル
愛娘の病を治すべく、35歳以上でなくては入れない〝老齢の塔〟に挑むことを決めたダリウス。
彼はとっくの昔に引退していたかつての仲間たちに声をかけ、再びパーティを結成する。しかし全員40代にさしかかったメンバーたちは、体力は衰え、老眼が進み、痛風で動けなくなったりと、日常生活はともかく戦いとなれば致命的になりかねない状態であった……諦めずに試行錯誤を繰り返す彼らだったが、果たして無事に塔を攻略することができるのか……!?
語り口は読みやすく、それぞれの登場人物の心理描写もしっかりしており、老いに伴う変化による笑いと現実味が大変絶妙なおすすめ作品です。 - ★★★ Excellent!!!ただのコメディだと侮ることなかれ。
老眼、息切れ、痛風。
冒険者としては致命的な”三重奏”を抱えた中年パーティと、コメディの申し子であると同時にシリアスメーカーでもある一人の少女が織りなす物語です。
主人公が少しずつ成長していく物語は読んだことがありますが、この作品はそれらとは一味、いや四味違います。
「こんなおっさん嫌だなー」と笑えるシーンや、多くの死線をくぐりぬけてきたからこその言動に魅せられるシーン。そして何より、彼らのとても強い絆にじーんとさせられるシーン。
多くの魅力が詰まっており、読めば読むほど、めちゃくちゃ面白くなっていきます!!!
『全盛期はとっくに過ぎた。でも、”今が一番強い”と言えるまで。』
かつて最…続きを読む - ★★★ Excellent!!!生々しいからこそアツさに拍車が掛かる、おっさん達の冒険譚
最近、主人公が中年以上のオジサンものが一種の流行りですが、こちらの作品はそんじゃそこらの作品とは違い、ガチな老齢の冒険者達が中心となります。
息切れが酷くて腰が爆弾持ちだったり、老眼で霞みがちな視界な上に集中力が減退していたり、アルコール中毒で尿酸値の高さから通風の痛みが襲ってくる。
しかも精神面でも、若かったならばノリで行けてた勢いが保てなかったり、考えに柔軟性が欠いてしまったりという、明確な〝衰え〟がてんこ盛り。
旅路や戦闘中でもそれらが都合よく治る事もなく、常にそれら爆弾を抱えたままというのが、非常に生々しい。
しかし、自分達がそういう〝衰え〟を自覚した上で、なお真正面から困難に立ち…続きを読む