フフフフフフ……モナリザモナリザモナリザモナリザモナリザモナリザモナリ

 モナリザ×ホラーとかいう「どっから湧いてきた」みたいな組み合わせが面白いです。柔軟にこういう結び付け方できるのセンスを感じますよね……!

 主人公の「私」は小学生時代に美術館を訪れた際、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画『モナリザ』のレプリカを鑑賞します。そのとき「私」は美術としての美しさと同時に、底知れぬ恐怖を感じとります。

 それからというもの、モナリザの微笑にだんだん脳が侵されて発狂していく「私」。

 読んでいるこちらまで頭がおかしくなってきそうな描写の数々に唸らされました。

 ラストも「これしかないな」と納得させられるようなオチで大いに頷きました。

 全体としてはストーリーにスピード感があって非常に読みやすく、人間の狂気を描いたホラー作品として素晴らしい出来だと感じました。

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