鐘楼の下の約束　街角のスズメ5

鐘の街ルッカに生まれた少年リーヴォは、
風の中に“失われた七つめの鐘”の響きを聴いた。
かつて空を翔けたスズメが見届けたもの――
それは、人と街と時間が互いを赦し合う記録だった。

鐘は音を返し、風は記憶を渡す。
静けさの奥で響くその声は、
ひとつの時代を終わらせ、未来を始める“約束”の音。

『街角のスズメ』完結篇。
風のように、祈りのように、静かに心を満たす物語。