因習に搦めとられるような、和風ホラー

村、井戸、因習、しがらみ、妬み、悪口、そして数え唄……。
これらのモチーフが絶妙に配置されています。
全体を覆う靄のような陰鬱さは、あまりにも濃くて息苦しさを覚えそうなほど。

主人公は本家の者なのですが、家族を喪い今は分家が取り仕切る家の中でなんともいえない日々を過ごしています。分家の奥さんや息子、女中たちの言動からは人間のもつ怖ろしさを感じます。

そんな虚ろな日々で出会った女性は、妖しいひとで……。

じっとりとした湿度のある和風ホラーがお好きな方、是非。

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