屁・ミゼラブル
- ★★★ Excellent!!!
一見すると不条理で荒唐無稽な
「屁」の物語に過ぎない。
だがしかし!
その根底には、人生の苦悩や葛藤、
そして何よりも妻への
深い愛情が流れているのだ!
自らの唯一無二の特技を失い、
社会的な生命の危機に瀕するも、
時代の変化に救われ、
最終的には妻との絆に
自己の存在意義を見出す。
この語り手の姿は、
私たちの日常に潜む小さな喜劇であり、
人生というものの滑稽さと
愛おしさを教えてくれる。
無駄な時間、無駄な思考、無駄なオナラ.......
それらすべてが、
愛する人との間に交わされる言葉によって、
やがて何かを創り出すエネルギーへと変わる。
そう、
まさにこれが、これこそが!
無駄なことばかりを追い求めているようで、
実は人生で最も大切なものを見つけようと
藻掻く、我々自身の物語なのかもしれません。