概要
君は、旅に出てしまう
南極に近い土地の架空の国の架空の村。14歳の少年と少女の物語。
少年には物心ついた頃からある衝動があった。それを知る少女は。
※架空の世界の話ですがファンタジーではありません。
柴田 恭太朗様の自主企画、【三題噺 #151】「同」「様」「本体」参加作品
少年には物心ついた頃からある衝動があった。それを知る少女は。
※架空の世界の話ですがファンタジーではありません。
柴田 恭太朗様の自主企画、【三題噺 #151】「同」「様」「本体」参加作品
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ペンギンはなぜ群れを離れた
舞台は冬になると海が氷で閉ざされる貧しい漁村。
少年カイルの人生は、やがて幼馴染のジナを妻に娶り、この村の土になるはずだった。この村の誰もがそうであるように。
しかしある時から彼の視線は村の外、地平線の向こうへと向くことになる。その視線の先に何かが見えているわけではない。それでも彼は村を出て行くのだ。
彼の部屋には鉛筆書きのラフスケッチが留めてある。それはかつてこの村を訪れたある冒険家が残していったものだ。群れから離れ、行き着いた死の谷で骸をさらす一羽のペンギン。
その姿を自分と重ね合わせたとき、カイルの進む道は決まったのだった。
◇
作者アオノソラ様による、14歳の少年少女を主人公とし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!その音に人は惹かれる
解答がない小説である。答えは冷たい空の向こうだ。
あなたが観たものをわたしも知りたい。
あなたが辿りつけなかった処へ、あなたを連れてわたしは行きたい。
寒村の遺物は、その者が来た方角、去った山へと、若者の想像を拡げただろう。
空っぽの舟は次の航海者を海へと誘う。
道半ばで折れようと、海に投げ出されて沈もうと、それでも彼らは岸辺から離れていくのだ、たった独りで骨と変わるために。
何もかもを放り出して放浪する人たちは現実にも一定数いて、生きているのか死んでいるのか、その行方は分からぬままである。
夜明けの地平線を想う時、この世界の何処かで、彼らの乾いた骨が風に鳴る。