概要
恋は最後に必ず裏切る。
“恋といふものはとても密度の高くこの世の万物にも値せぬ質量を持ちながら、そこに拡がる虚無感は到底無視できるものでは無かった。(中略)そして必ず最後に……”
(――高柳志鶴『月歩』より引用)
大正浪漫の古き良き時代に生きる帝大生と、独り身の売れっ子作家が愛を深めていく話。
※男性同士の恋愛描写があります。
(――高柳志鶴『月歩』より引用)
大正浪漫の古き良き時代に生きる帝大生と、独り身の売れっ子作家が愛を深めていく話。
※男性同士の恋愛描写があります。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋の落下速度を問われたのは初めてだ、と先生は笑った。
「恋の落下速度を問われたのは初めてだ」でもう勝ち。この一行だけでこの作品の価値が証明されている。
大正の空気が嘘くさくない。「ワタクシ」「むつかしい」「給えよ」が借り物じゃなくて、この書き手の中で消化されてから出てきている。コスプレ大正じゃない。ちゃんと呼吸してる大正。新聞が一枚一銭五厘とか、書生が買えない値段とか、そういう細部が世界を支えてる。
志鶴が自分の小説を音読されて「勘弁してください」って狼狽するの最高。執着ないふりして全部書いてるじゃん。正をモデルにした恋愛小説を新聞連載してるじゃん。直接言えないから小説に書くの、作家として正しすぎるし不器用すぎる。好き。
正の「落とし穴の…続きを読む