概要
咲かない桜の下で、私は鬼に魅入られる
あの山には鬼がいる。
人を攫う鬼が棲んでいる。
だから、入ったら最後――『桜鬼』に連れていかれるぞ。
昔から、この町で囁かれている言い伝え。
母との不和に傷つき、居場所をなくした少女・桜が出会ったのは、咲かない桜の木の下に佇む、ひとりの美しい男だった。
これは、鬼に魅入られた少女の物語。
――本当に怖いのは、鬼か、それとも人か。
人を攫う鬼が棲んでいる。
だから、入ったら最後――『桜鬼』に連れていかれるぞ。
昔から、この町で囁かれている言い伝え。
母との不和に傷つき、居場所をなくした少女・桜が出会ったのは、咲かない桜の木の下に佇む、ひとりの美しい男だった。
これは、鬼に魅入られた少女の物語。
――本当に怖いのは、鬼か、それとも人か。
誰かの心に残る作品を作れるよう、これからも物語を紡いでいきます。応援頂ければ嬉しいです🌸
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!切なく、哀しく、痛ましく……それでも美しい鬼と桜の物語
我々日本人にとって空想の存在ではありつつも、最も身近で、けれど畏怖の対象でもある者ーー。それが、鬼ではないでしょうか。
鬼が棲むと言われる山。近づくなと言われている山。今でも日本のどこかに、そんな場所は沢山あるでしょう。
そんなリアリティのある舞台が提示され、続いて畳み掛けるように語られる主人公・桜の閉塞感。思わず眉を顰めながらページを繰ってしまうほど、現実味のある彼女の辛い、喉元を締め付けていくような生きづらさ。主人公に憑依してこの世界に没入していく感覚がたまらなくて、読む手が止まらなくなります。
鬼と人。種族を超えて関わり合うその美しさを、桜の描写に託す筆致もお見事です。
三万字な…続きを読む - ★★★ Excellent!!!山に伝わる鬼の恐ろしい伝説。その伝説が、私に恋をもたらした。
恐ろしい伝説とは、人々が畏れ、避けるもの。
なぜ避けるのか? おそらく、失う怖れ以上に、守りたいものがあるからだろう。
けれど私には、もうずっと前に、失うことを恐れるものなど何もなかった。子供の頃から。
両親は離婚し、母と二人で、魂を抜かれた人形のような日々を送っていた。
息苦しいその環境から少しでも離れられた瞬間だけが、私が本当に生きていると感じられる時間だった。
だって、あの誰もが恐れる存在が、何にも未練のないこの私を、何のためらいもなく受け入れてくれたから。
鬼は人を喰らい、攫うという。
それって、本当に怖いこと?
私を煩わしいと感じていた母ですら、自分の幸せを追い求め…続きを読む