概要
振り払った手の熱さと、戸惑いの距離。僕たちの春は、そこまで来ている。
誰もいない田舎の駅、吹きさらしのホーム。
ついさっき、大翔(ひろと)の手を無意識に振り払ってしまった。
イヤだったわけじゃない。
いつもなら、じゃれ合って触れ合えるはずなのに。
窓の外で鮮やかに揺れる黄色いミモザ。
走り出した電車の中で、離れて座る二人の間に、説明のつかない感情がポンと弾ける。
ついさっき、大翔(ひろと)の手を無意識に振り払ってしまった。
イヤだったわけじゃない。
いつもなら、じゃれ合って触れ合えるはずなのに。
窓の外で鮮やかに揺れる黄色いミモザ。
走り出した電車の中で、離れて座る二人の間に、説明のつかない感情がポンと弾ける。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ミモザが咲く頃、言えなかった「ごめん」
この作品は、大きな出来事が起きるわけではありません。
ただ、ほんの一瞬のすれ違いと、言葉にできない感情が静かに描かれているだけ。
それなのに、不思議と心に残ります。
近い関係だからこそ起きてしまう、説明のつかない反応。
その曖昧さがとてもリアルで、読んでいて胸の奥に引っかかりました。
印象的なのは、さりげない仕草や距離の描写です。
言葉に頼らず、関係の変化を感じさせる演出がとても巧いと感じました。
また、全体を通して会話は多くありませんが、
その沈黙の中にこそ感情がしっかりと詰まっています。
小さな違和感や戸惑いが、じわじわと伝わってきます。
そしてタイトルにもある“ミモザ”の存在。…続きを読む