罪と向き合いながら、優しさを探す
- ★★★ Excellent!!!
誰かを守りたいという気持ちと、過去への後悔。その間で揺れながら歩くオリビアの姿が、とても静かに、確かに胸に残りました。
この物語は、強さそのものを描くというよりも、「強さとは何か」「優しさとは何か」を問いかけてくるように感じます。
剣を振るう場面にも緊張感はありますが、それ以上に印象的なのは、言葉や選択に滲む迷いです。
師との関係や、新たな出会いを通して、オリビアの世界が少しずつ広がっていく過程は、読んでいて自然と先を追いたくなります。誰かを否定するためではなく、自分自身と向き合うために進んでいく姿が、とてもまっすぐでした。
彼女がどんな答えを見つけていくのか、そっと見守りたくなる作品です。