スマホが、ドアをノックした夜
- ★★★ Excellent!!!
古いものを愛する青年の日常から始まり、一本の路地裏と一台の無銘スマホを境に、静かに世界がズレていく第1話。
ガジェットSFでありながら、中心にあるのは“ものづくり”と“対話”の感覚で、派手さよりも温度を大切にした導入が印象的です。
特に、スマホ内部の「余白」を美として捉える視点が、主人公の思想と物語の方向性を一行で示しています。
そして、声の正体が“親機”として玄関に立つ場面。説明しすぎず、余韻を残したまま幕を引く構成が、次話への期待を自然に生み出していました。