なんだかまるでそれが日常みたいに

意味ありげな盲目の主人公とその相棒が、持ち込まれる怪しい相談事を解決していく物語。

その内容も特徴的で、除霊以外は、なんてタイトルに偽りなし、過度に対象に近付くことなく、実に適切な距離を取って解決していくのが面白い。「そんなとこ行くなよ!」「戻ったほうがいいって!」「ほらー、やっぱり!」ホラー作品にわれわれ読者が思う感想とはほとんど無縁の主人公は、新しくて大変魅力的に映る。

ところが一方で、そんな雰囲気を忘れさせるぐらい、各事件の導入にあたる現象の扱いは鮮烈なのがまたユニーク。サウナと水風呂を往復するような落ち着かなさ、そしてある種の整いがあるのが本作の面白いところ。

ゆるく、しかしてシめるところはきっちりとした、素敵な作品です。

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