さすがの安定の面白さ! ページを繰る手が止まらなくなる素敵な作品です

 甘々糖度100パーセントの作品を書かせたら天下一品。

 すでに10冊の書籍をだされている綾束乙様の新作は、やはり面白く、そして、甘く、読み応え充分でした。

 それにしても、と、つい私、考えてしまいました。

 なぜ、今作も次々とページを繰りたくなる作品に仕上がっているのでしょうか?
 読みながら考えてしまうほどのリーダビリティーのある作品です。

 今回の作品、綾束乙様のお得意の主人公はドアマットヒロインです。

 いくら気の毒な主人公でも、その人物に常に感情移入できるわけではありません。

 しかし、このヒロイン『シャロット』には、つい味方して感情移入してしまう。
 その理由は何かと考えたとき、影のヒロインの存在が大きいとわかったのです。いわば悪役令嬢の立場である理不尽な『ミナンダ』の存在。

 このミナンダ、なんで、そんなにバカなの。

 なぜ、その程度の能力で、その程度の容姿で、そこまであっぱれに自信過剰になれる。
 そして、普通なら葛藤ができそうなことでさえ、強烈な自己肯定感でつっぱしっていく。

 いわば、中の上くらいの女子が、上の上にむかって。
「わたし、あんたより美人よ!」と、臆面もなく言い張るど根性をもった悪役令嬢なんです。

 こうしたキャラがいてこそ、ヒロインの輝きが尊いものになり、思わずヒーローに向かって、あの女、死ぬほど叩きのめして! と叫びたくなると気がつきました。


 主人公をふくめキャラが立っている本作、面白いのはまちがいない。

 どうぞ、楽しくお読みください!!

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