カクヨム恋愛部門において圧倒的実績を誇る書籍化作家綾束乙様の新作です!
今回のヒロイン・シャロットちゃんもめっちゃ自己肯定感低いです。「私なんか」が口癖です。
そりゃそうよ、あれだけ虐げられてきて、「しゃっくり聖女」だなんて呼ばれていたら自己肯定感も下がるよね。
そんな彼女、王太子ヴァルダム様に『鎮守の聖女』だと言われます。
なんと、暴虐の魔物を再封印出来る力があると? しゃっくりしか治められないしゃっくり聖女なのに!?
そんなシャロットちゃんが面白くないのは、もう一人の聖女ミナンダです。
このミナンダって女がとんでもなくてですね、コメント欄はミナンダへの怒りで溢れかえっていましたよ。
もうね、途中途中で読んでいてあわあわするんですけど、「でもこれは綾束印だから!」って己に言い聞かせて読みました。それくらいハラハラドキドキします。
ミナンダに心酔する騎士団も胸糞悪いですしね、本当にシャロットちゃん可哀想で可哀想で。
でも、シャロットちゃんの魅力に気付く人もちゃんといるんですよ、うん。
ほんと、綾束乙様の作品は安定の面白さです。これが二桁冊数書籍化を果たしている実力者の作品というものです。
読んで損はありません。サクサク読めます。だって面白いから!!
あなたもお砂糖爆弾を浴びてみませんか?
甘々糖度100パーセントの作品を書かせたら天下一品。
すでに10冊の書籍をだされている綾束乙様の新作は、やはり面白く、そして、甘く、読み応え充分でした。
それにしても、と、つい私、考えてしまいました。
なぜ、今作も次々とページを繰りたくなる作品に仕上がっているのでしょうか?
読みながら考えてしまうほどのリーダビリティーのある作品です。
今回の作品、綾束乙様のお得意の主人公はドアマットヒロインです。
いくら気の毒な主人公でも、その人物に常に感情移入できるわけではありません。
しかし、このヒロイン『シャロット』には、つい味方して感情移入してしまう。
その理由は何かと考えたとき、影のヒロインの存在が大きいとわかったのです。いわば悪役令嬢の立場である理不尽な『ミナンダ』の存在。
このミナンダ、なんで、そんなにバカなの。
なぜ、その程度の能力で、その程度の容姿で、そこまであっぱれに自信過剰になれる。
そして、普通なら葛藤ができそうなことでさえ、強烈な自己肯定感でつっぱしっていく。
いわば、中の上くらいの女子が、上の上にむかって。
「わたし、あんたより美人よ!」と、臆面もなく言い張るど根性をもった悪役令嬢なんです。
こうしたキャラがいてこそ、ヒロインの輝きが尊いものになり、思わずヒーローに向かって、あの女、死ぬほど叩きのめして! と叫びたくなると気がつきました。
主人公をふくめキャラが立っている本作、面白いのはまちがいない。
どうぞ、楽しくお読みください!!
不思議な力を持つ、聖女のいる世界。
主人公のシャロットも教会から認められた聖女なのですが、その能力はしゃっくりを止めるというもの。
……もう一度言います。しゃっくりを止めるのが、シャロットの能力なのです!
しょぼすぎないかって思いましたか? はい、その通りです。
あまりに使えない能力のせいで、シャロットは聖女であるにもかかわらず、役立たずとバカにされているのです。
特に優秀な力を持つ聖女、ミナンダからの当たりが強くて、苦しい日々を送っていたのですが。
いつか誰かの役に立ちたくて、ひた向きに頑張る健気な子なのです。
ある日現れた王太子、ヴァルダムがシャロットにこう告げたのです。
「きみこそが探し求めていた『鎮守の聖女』だ!」と。
『鎮守の聖女』とは、特別な力を持つとされる存在。
あの、でもシャロットって、しゃっくりを止めることしかできないのですけど?
シャロットは戸惑いますが、もっと納得がいかなかったのがミナンダです!
自分こそがた本当の『鎮守の聖女』。ヴァルダムはシャロットに騙されていると妄言を言ってヴァルダムの、そして読者の反感を買いまくるのです!
自分勝手で意地悪でワガママなミナンダ。
その存在感たるや、ある意味このお話の、もう一人の主役と言えるかも?
もちろん、いずれざまぁ展開になることを期待してますけどね!
虐げられてきたせいで、自分が『鎮守の聖女』だと信じられないシャロット。
ですが、ミナンダなんかに負けるな! きみは誰よりも人を思いやる心を持った、最高の聖女なのですから!
読めば優しく健気なシャロットのことを応援したくなる、素敵なお話です。
複数の聖女がいて、それぞれが持っている力を使い人々を救う世界。
しかし聖女と一口に言っても、その力の内容はピンからキリまで。中にはあまり役に立たないと思われ、低く見られる聖女もいました。
本作の主人公シャロットも、聖女ではあるものの持っている力の内容から、周囲の評価は高くありません。というか、思いっきりバカにされてます。
そんなバカにされている彼女の力は、なんとしゃっくりを止めること。た、確かにこれは、役立つ場面というのは非常に限られているかも。
しかし、そんなしゃっくり聖女シャロットにまさかの転機が。
なんと王太子であるヴァルダムから、聖女の中でも特別な存在である『鎮守の聖女』だと言われたのです!
今までシャロットをバカにしていた者はそんなはずがないと仰天。しかし一番驚いたのはシャロットでしょう。
とはいえ『鎮守の聖女』の存在を感じ取れるヴァルダムにとって、それはもう決定事項のようなもの。
『鎮守の聖女』の役目に則り彼と共に『暴虐の魔物』の封印を確認しに行くシャロット。
その道中で魔物に襲われることも度々あるのですが、それ以上に厄介なのが、シャロットをバカにしていたやつら。特に、今まで強い力を持つ聖女としてちやほやされていたミナンダというやつがいるのですが、こいつが非常に腹立つ存在。
嫉妬と己のプライドから、シャロットに対する嫌がらせがとまらない。魔物よりもこいつの方がよっぽどタチが悪いんじゃないのか?
シャロットはシャロットで、今まで役たたずと言われ続けてきたため、自分の力に自信が持てません。
しかし、自分は信じています。彼女を『鎮守の聖女』と認めた王太子ヴァルダムなら、必ずやそんな心を救ってくれると。
あと、憎きミナンダをとっちめて見事なざまぁをしてくれると!
幸せとざまぁ。見届けようではありませんか!
もうほんと何度拳を振り上げたかわかりません。
あっ、大丈夫、ちゃんと心のやつです。心の拳です。エアーのやつですから大丈夫。エアーのやつをね、もうぶるんぶるん振り回して、あンのクソ腹立つ聖女の鼻っ面に何発叩き込んだかわかりません。
もうね!
それくらい腹立つ聖女がいて!
そりゃね?
そりゃあしゃっくりしか鎮められないはずなのに愛しの愛しのヴァルダム様の発作を鎮める力があるとかね?そこは私のポジションやろがい!って思う気持ちはわかる。わかるけれども、それによるアプローチが許されるのはね、せいぜい2回までだと思うのです。1回目で軽く注意されて、2回目でガツっと怒られて、それで終わりだと思うんですよ。これで3回目に踏み切ったらほんと頭おかしいて。
ただまぁ、ここまでイカれてると、逆に天晴れですよね。もうね、コメント欄は連日大盛況ですよ。何だあの女、そんなことより頑張れシャロットちゃん(ヒロイン名)!って。
何せ安心安全(安全?)安定の綾束作品ですから、最終的にはヒロインはヒーローと結ばれてハッピハッピに決まっています。決まっているとわかっていても、もどかしくて仕方がないっ!
ついでに言えばあのクソみたいな聖女のことも八つ裂きにしてやりたいっ!私の作品だったら容赦しねぇのに。ギリリと歯を食いしばって耐えました。慈悲深い作者様の寛大な御心に感謝するんだな!
というわけで、少々取り乱しましたけれども、いやほんとね、これ、読んだらわかりますって。私の気持ちわかりますから。ちょっと試しに読んでみてほしい。完結作なので一気に読めますので。あのクソ女!も、頑張れシャロットちゃん!も、よっしゃザマァ!も一気に読めますから。
しゃっくり聖女と呼ばれ、これでもかってくらいに踏まれまくったドアマットヒロインが幸せを掴むまでをぜひ見届けてください!