声を失った少女は、少年と共に前を向く。温かく、優しい物語。

主人公の音羽は、心因性失声症を患う少女。
過去の経験で言葉を失った少女は、クラスで囁かれる心無い言葉にも言い返せず、下を向く生活を続けていました。
そこに現れた転校生、澪。彼は周りの好奇の目に怯むことなく音羽に声をかけ、関わってきます。そんな彼に惹かれて少しずつ前に向かい歩き出そうとする音羽。
二人の姿はやがてクラスメートの行動をも変えていきます。
二人の友人になろうとする人、傍観者でい続けたいじめに対して声を上げ始める人。
少しずつ、少しずつ変わっていきます。
この物語は、下を向いていた少女が前を向いて歩きだす物語、そして切ない恋の物語。
ぜひ皆さんに読んでいただきたい作品です。

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