その距離は今は通りを挟んで。でもいつか……

大人のしっとりした恋愛模様を描くことでは定評のある作者様の描く新たな大人の恋。
主人公は大手商社の東京本社に勤めるも上司に疎まれ、恋人は寝取られ、左遷。
傷心の旅先で一人の美しい女性に出会います。そこではただ軽く会話を交わしただけの関係。しかし、彼女は彼の転勤先である大阪支社にキャリア入社で配属されてくるのです。
そんな彼女と主人公の住まいは通りを挟んだ向かい通し。
ベランダに出て、通りを挟んで乾杯する、そんな距離感。
そんな彼と彼女の距離は少しずつ縮まり始めます。
主人公の配属された営業三課は他の部署のお手伝いも行う、何でも屋。営業二課に配属された彼女といっしょに仕事をし、営業先と真摯に向き合い、仕事をしていくうちに少しずつ。
今は通りを挟んでの乾杯もいずれは直接乾杯の距離へと縮まるのでしょう。
大人だからこそ、すぐに距離を詰められるわけではない。丁寧にゆっくりと、そんな大人の恋の機微が大好きな方にとってもお勧めです!

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