どの作品も読み手に痛みが伴うような作品だと感じました。 初めの一首では”名前がいる”と痛みを仮名で”熱”にし、終わりの一首では痛みを”仮病”と名づける。そして工程に至る作品の一つひとつが仮病の証明を輪郭づけるように感じました。 また作品はどれも強度が素晴らしく『プリントを〜』の尖った角の鋭さ、『いくつもの〜』の後めたさ、『本当の〜』に漏れ出す優しさと切なさ、そして終わりの一首では証明が完了する。 仮病が持つ罪悪感と焦燥感が現れた素晴らしい連作だと感じました。おすすめです。
短歌初心者なので、短歌ってこんなに自由に表現できるのかと感動しました。僕も短歌を書きたくなりました。これからも頑張ってください。
学生の頃の、痛みや傷ってあると思います。それがうまく表現されていて、すごく素敵な作品です。
一首一首が、小さな痛みを丁寧に包んで、そっと差し出されてくるようでした。息を止めて読むような静けさのなかに、どこか懐かしさや、体温のようなやわらかさもあって──読み終えてからもしばらく、胸の奥に残っていました。「制服が睨む」「パステルカラーの傷」……どれも優しくて、少し残酷で、そしてとても美しかったです。大切な言葉に触れさせていただき、ありがとうございました。この10首が、静かに、誰かの心を照らし続けますように。
一読すると軽やかな言葉に若さを感じますが、その言葉の一つ一つが持つ力強さは若者だから感じられる物なのだなと感じました。こういう首を読む方が成長し、作品の幅を広げらる事を期待しています。
パステルカラーの傷とか、光に名前を呼ばれるとか、とてもキレイで素敵な表現で心に響きました☆
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