ほんとうに心を澄ますと言葉は透明になるのです
- ★★★ Excellent!!!
三十一音。
和歌の文字は、そう数えられます。
言葉の数ではなく、音の数です。
だから、詩ではなく歌と呼ばれるのです。
本来、大和言葉で詠まれる短歌を散文詩の言葉で綴った歌。それが本作です。
短歌の事が、わからなくても良いんです。
ただ文字を読んでみてください。
作者である悠鬼さんの中の美しさに則った言葉の連なりを心地よく感じられるはずです。
きち んと書くことを、書き澄ますと言います。
悠鬼さんの詠まれた短歌に接すると、その言葉の意味がよくわかります。
短歌のカタチで並ぶ、透明なほどに澄み切った言葉たち。
私には、一心な祈りのようにさえ感じられました。
心がこめられた言葉たちは、きっと接した方の胸の裡にまで届くことでしょう。
届いてほしいと、思わずにはいられない。
そんな清澄な短歌なのです。