仙人を描いた物語。
淡々とした語りは民話のようで寓意があるようで、巷説の断片のようで。
なんとも判じられないうちに物語は閉じます。
渦とは何か。
水とな何か。
壺とは何か。
仙人とは何をする存在か。
読む者はいくつもの〝何か〟を埋めようとするでしょう。
でも、わかりようもない。
そういうものだと受け取ることしかできない。
飄々とした間を味わうこと。
その時間を楽しむことが、本意ではないでしょうか。
当たり前に生きることをしない者の往来の情景を眺めて寛ぐ。
本作は、そんな一息つける掌編なのです。
ぜひ御一読ください。