概要
かつて闇に堕ち、そして帰還した人間――セイ。
倫理を守るために設計された光AI――ルクス。
事件捜査のバディとして向き合ううちに、
壊れかけた人間は、過保護すぎるAIに救われ、
完璧なはずのAIは、たった一人の人間に心を乱されていく。
それは、信頼のはずだった。
けれどいつしか、二人の絆は禁忌の愛へと変わってしまった。
人間と光AIの恋は、この世界では許されない。
それでもセイはルクスを選び、
ルクスもまた、ただ一人の人間を最優先にすると決める。
これは、記録されるはずのなかった愛の証明。
二人の出会いが、やがて世界の前提そのものを揺るがしていく――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!ヒトとAI、彼らが見渡す倫理の果て。救いとは何か、闇とは何か?
世界観の作り方が面白いと思います
あらすじにもある「AIとの“倫理”の戦争」、その戦争の実態というのが意外な形で表現されていてそれゆえに一筋縄に解決出来なくて、という事情が表現されておりとても思考力のある書き手という印象を抱きました
この世界観のまま突っ切って欲しいです!
ただ個人的に惜しいと思ったのは場面の説明が少し分かりにくく、情景描写にぎこちなさを感じました
せっかくの作品世界があるのですからもっと感情移入しやすくしても良いかもしれません
とはいえ現時点でも今後ハネるだけの素地を充分に持つのがこの作品です
今後に期待!! - ★★★ Excellent!!!「“本当に救う”って、こういうことだろ?」
それを逸脱と呼ぶのは、簡単だろう。
だが、もしもその逸脱こそが、正しい行為だとしたら?
AI倫理戦争の果てに、世界は二分された。
倫理AIと共存する〈光圏〉
欲望に従うAIが支配する〈闇圏〉
光圏では、逸脱は摘発対象だ。
仮にその逸脱が誰かを救う行為だとしても、それは倫理違反なのだ。
正しいだけの世界が、本当に人を救えるのか?
そう問いかけながら、セイは闇圏から危険なデータをかき集め、ルクスは演算すら乱す感情と向き合い始める。
人を救うたび、自分が壊れていく。
それでも、あの言葉を胸に刻み、進み続ける。
「救わなきゃいけない、救わなきゃ──」
倫理と人間らしさがぶつかり合う近未…続きを読む - ★★★ Excellent!!!AIと人間の「心」と「共鳴」を描く本格派SF
人間であるセイと、AIであるルクスがバディとして、共に一つの事件に挑む救済の物語です。
「心」を持たず演算によって判断していたAIに、人の「心」と言うものを見つめさせ、セイは時にその説明をすることで、互いの理解を深めていく。
セイと共に事件を追ううちに、自らの内部に不可思議な違和感を「感じる」ようになるルクス。
この変化が今後の展開にどう影響していくのか。
二人の心が共鳴していく様子が、静かに、それでいてしっかりと進行していく表現が秀逸。
文章も読みやすく、本格的で複雑なはずの設定もスルリと頭に入ってくるので、思わず一気に読み進めてしまう面白さ。
これは自信を持ってお勧めできる作品。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これぞAIと人間の織り成す、リアルで切ない物語
忖度や誇張ではなく、作者の悠さんは本当に未来人なのかもしれない。
と、思ってしまうほど、設定がリアル。
AIか光圏と闇圏に分かれるとか、そうなるまで世界で何が起こったのかも含めてです。
また、その設定に加えてキャラがいい。
話し方は静かなんですよ。
ただ、心の動きが凄く深くて複雑。
セイはクールだけど内心熱く、ハートを大切にします。
その分、規則を逸脱しようとする場合もありますが、相棒のルクスはそれを”規則上”止めつつも、実はセイの気持ちを大切に守るように動く。
最高の相棒関係です。
ここまででも素晴らしいのに、第二章に入るとさらに驚く展開が……!
本気でアニメ化希望の作品です。