概要
やつに魅入られるな。理解しようと、思うな
大陸西部に浮かぶ、“政争の国”と揶揄された、小さな島国。
情勢不安と、民衆を脅かす脅威に立ち向かう、ひとりの老警。
国家憲兵警察隊本部長官、オーブリー・ダンクルベール。
老練な捜査官にして、卓越した指揮官。
その輝かしい功績の影には、ひとりの“夫人”の姿があった。
女流作家、パトリシア・ドゥ・ボドリエール。
かつて一世を風靡した大文豪にして、市井を恐怖に陥れた凶悪殺人犯。
そして人知を超えた魔性の存在、人でなし。
夜闇の海に俤を見出す、褐色の巨才。
監獄の最奥に煌々と輝く、朱き瞳。
人と魔性。敵と味方。そして、男と女。
交わり、時にぶつかり合う。それはただ、互いの求めるもののために。
湖面に浮かぶ月。綴られたのは、ただ一文。
“シェラドゥルーガは、生きている。”
-----
・某所
情勢不安と、民衆を脅かす脅威に立ち向かう、ひとりの老警。
国家憲兵警察隊本部長官、オーブリー・ダンクルベール。
老練な捜査官にして、卓越した指揮官。
その輝かしい功績の影には、ひとりの“夫人”の姿があった。
女流作家、パトリシア・ドゥ・ボドリエール。
かつて一世を風靡した大文豪にして、市井を恐怖に陥れた凶悪殺人犯。
そして人知を超えた魔性の存在、人でなし。
夜闇の海に俤を見出す、褐色の巨才。
監獄の最奥に煌々と輝く、朱き瞳。
人と魔性。敵と味方。そして、男と女。
交わり、時にぶつかり合う。それはただ、互いの求めるもののために。
湖面に浮かぶ月。綴られたのは、ただ一文。
“シェラドゥルーガは、生きている。”
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・某所
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- ★★★ Excellent!!!時代の名作を礎に、和洋の捜査ドラマの最新型までをてんこ盛り
参考作品に『羊たちの沈黙』『鬼平犯科帳』、それに北方謙三の『水滸伝』。
ルブランを思い出す空気感、描写の中で、油合羽をトレードマークにした警官たちがしかし、“政争の国”と呼ばれた舞台の街を行く。
面々を仕切る大男、老ダンクルベールはパーカッション・リボルバーを携えた杖(喧嘩)術の達人で、人情を介し心理学者のごとき推察で捜査を進める切れ者。
その彼が肝入りで揃えた顔ぶれは、どの部署もそこだけで捜査チームドラマを立てられそうな個性ある実力派ばかり。
おまけに老が訪ねる終身牢獄の最奥では、美麗の一言では描ききれない魅力をたたえた不死怪物のファム・ファタール・レクターが執着と愛を囁いている……。
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