概要
これは選ばれた者の話ではない。歴史に残らなかった英雄たちの継承譚
「お前のことはわかってる」
全てを失った皇太子に手を差し伸べたのは、名も素性も明かさない三人だった。彼らが何を背負い、何のために動いているのか——問いかけても、三人は多くを語らない。
その答えを知る頃、少年はもうユリウスではない。
奪われた自分と世界を取り戻すために。影となることを誓った三人と共に、ルシウス(光)は歩き始める。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!喪失から始まり、優しさと共に歩き出す――再生の物語。
異国の港町に降り立った少年と謎多き青年。
この物語の出航までは、彼らの出会いと成長、そして心を通わせるまでの繊細な軌跡を描いています。
ユリウスが見せる純粋さと優しさは、読者の胸を打ちます。そして、それに揺らぎながらも、己の役割を果たそうとするエーレの姿には、静かな孤高と、どこかに滲む人間味が感じられます。
強大な嵐と魔物に立ち向かう戦い、失われかけた命を救おうとする思い、そして別れの朝に交わされる温かな約束――
ファンタジーの中に息づく、やさしくて確かな人の想いが、読後にじんわりと残ります。
登場人物一人ひとりが丁寧に描かれており、まるで本当にどこかに存在しているかのよう。
これから…続きを読む